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映画録 8月 その2

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映画館で見た映画を独断と偏見で記録する映画録。
8月分、その2。

まず3作品、印象に残ったものから。

125. Melancholia (邦題 メランコリア)
デンマーク。英語。監督 ラース・フォン・トリアー(Lars von Trier) 出演 キルステン・ダンスト(Kirsten Dunst)、シャルロット・ゲンズブール ( Charlotte Gainsbourg)、キーファー・サザーランド (Kiefer Sutherland)
ジャスティーンとマイケルの結婚式。ジャスティーンは周りの期待に反して沈んでいる。姉のクレアはそんな彼女を心配する。その間地球には「メランコリア」が迫っていた。
カンヌ映画祭でのトリアー監督の発言、それでもキルステン・ダンストが女優賞を受賞したりと話題になった作品。
ストーリーが始まる前の映像がワーグナーの曲と共に圧倒的だった。有名な絵画にインスパイヤーされた映像(作品内にそれらの絵も出てくる)、それだけで引き込まれる。美しいシーンが多くて、特に私は早朝の雲が流れる下を姉と妹が馬で駆け抜けるところが特に印象に残った。登場人物はリッチなので一流品に囲まれているのがまた好みだったりする。
やはり最後は救いがなく、ショックを受けたまま終わるのだけれど。
でも、登場人物達の思考が、私にはわからないことがあって。シャルロット・ゲンズブール演じるクレアの旦那さんのジョン(サザーランド)の最後とか・・・。意外な行動。究極の状況でどう出るかはその時にならないとわからない、それが人間というもの、ってことなんだろうか?
パルムドールを受賞した「ツリー・オブ・ライフ」は見ている最中が退屈で、後から映像が浮かんで「良かったのかも?」と思ったけれど、これは見ている最中は作品に入り込んでしまい、その後「でも??」と色々疑問が出た作品でした。

126. Medianeras 
アルゼンチン。スペイン語(フランス語字幕) 監督 Gustavo Taretto 出演 López de Ayala、Javier Drolas
舞台はブエノスアイレス。マリアとマーティンはお互い近所に住んでいるのに、出会うことはなかった。それぞれの人生、それぞれの問題に忙しい。そんなある日・・・。
こういう映画、大好き!主人公2人の状況と孤独感。ちゃんと生きているんだけど、どこかメランコリックで少しだけ不幸。
映像も実際は美しくないものが、なんともいい感じに(私の好みに)撮られていて。ストーリーもキャラクターの描き方もちょっとドライで、それがまた好み。そしてユーモアのセンスも感じられる。そのセンスもピッタリ、しっくり。ところどころ使われる音楽(ショパンのピアノ曲等)の挿入の仕方も、ちょっと良かった。そして最後は軽くハッピーエンド。どうしてもこういう雰囲気の映画に惹かれがちなワタクシ。すこ~しだけ「猫が行方不明」に感じるものが似ていると思った。(これも好きな映画!)
小物、インテリアもいい。Knollの椅子を突然注文とか、なんだかツボ。
なぜか日本語の書かれた物が主人公のアパートにいくつかあったり、アトムが出てきたり、アサヒビールを飲んでいたり、ところどころに「日本」が出てくるのも、個人的に親近感でした。もう一度みたいな。

127. L'assaillant
アルゼンチン。スペイン語(フランス語字幕) 監督 Pablo Fendrik  出演 Arturo Goetz
息子を入学させたいと学校を訪れる男。彼には別の目的があった。
短編映画。ドキュメンタリーのような撮りかた。ほとんど主人公の男のアップ。これが緊張感が伝わって、面白いなと思った。彼のすることの目的はわからないのだけれど、始終流れる緊張感。そして人間的な行動、表情。まったく万人向けじゃないけれど、こういう実験的な映画、それもうまく出来ているので印象的で良かった。

128. This must be the place
英語。監督 Paolo Sorrentino 出演 ショーン・ペン(Sean Penn)、フランセス・マクドナルド(Frances McDormand)
ダブリンに住む50代の主人公はかつてロックスターだった。彼は父親の死をきっかけにNYに行く。そこで父が最後までユダヤ人強制収容所にいたナチスの1人を探し続けていたことを知る。
監督はこの作品の前にはなかなか面白い映画を撮っているイタリア人監督。が・・・・これは失敗作なんじゃないの!?
ショーン・ペンもヘンだけど(役とは言え)、全体に流れる雰囲気、リズム、台詞、どれも退屈で、困っちゃった。突然主人公が言う台詞も、意味がありそうで意味がない。こういうのって、「だから何!?」といらつく・・・。
キャラクター設定もお話も「どうしてそうある必要があるの?」と思えてしまい、私はダメでした。

129. Cowboys & Aliens (邦題 カウボーイ&エイリアン、仏題 Cowboys et Envahisseurs)
アメリカ。英語。監督 Director Jon Favreau  出演 ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)、ハリソン・フォード(Harrison Ford)
1873年のアリゾナ。荒野で目覚めた男は記憶をなくしていた。腕には不思議なメタルの腕輪が。
ウェスタンとエーリアンかい!?と思ったら、原作があるのですね。でもヘンなの~。(笑)
ダニエル・クレイグは渋いイイ男なので、彼を見ているのは楽しかったけれど。特に後姿ね。セクシー!!
ヘンテコリンな話だけど、それなりにエンターテイニング。

130. One Day (仏題 Un jour)
アメリカ/イギリス。英語。監督 Lone Scherfig 出演 アン・ハサウェイ( Anne Hathaway)、ジム・スタージェス(Jim Sturgess)
スコットランド、エジンバラの大学を卒業したエマとデクスター。二人はいつまでも恋人未満のままだった。
「An Education(17歳の肖像)」を撮ったデンマーク人女性監督による作品。同名小説の映画化。
「An Education」はとても好きな作品なのだけれど・・・。これは、なんだろう~、何かが足りない!!アン・ハザウェイはまだしも、彼女が想い続ける同級生のデクスターがあまり魅力的じゃないのが大きい。このオトコが単なる嫌なヤツなんだもの。それをクレバーなエマ(ハザウェイ)がなぜそこまで・・・というのが、理解できないのだ。それでもこのオトコを演じる俳優がカリスマティックだったりすれば、「なぜか憎めない。惹かれるの」っていうのもありえるけれど・・・。そこまで説得力がなくて。最初から最後まで女々しいの。
私はイギリスに移住した時、ロンドンへ引っ越す前の数ヶ月をエジンバラの近くで過ごしたので、懐かしかった。それからロンドン、そしてパリ・・・。でも「An Education(17歳の肖像)」と同じなんだな~。
「An Education(17歳の肖像)」は主人公も相手役の年上オトコも、魅力があった。俳優の力量の違い?でもこれは話がウエット過ぎてしまい、私はそこまで良いと思えなかったので残念。

ふう。
今日はここまで。

あと7作品・・・・。


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by sahobo | 2011-09-01 05:59 | Movie